切除はしない

レントゲンを見る医師

乳房を切除するケースが減ってきました

がん治療の3本柱は、外科療法、放射線療法、化学療法の3つだと言われています。近年になって、それ以外の新しい治療方法も登場してくるようになりましたが、この3つの方法を組み合わせて治療するのが一般的になっています。乳がん治療の場合も、放射線で乳がんの病巣を叩いてから外科手術で病巣を摘出し、その後は再発や転移を抑えるために化学療法が行われるという形が一般的になっていました。一口にがんと言っても、再発や転移のリスクが高いがんと、そうではないがんの2種類に分けることができます。乳がんは前者に該当するため、従来は腋かリンパ節までを含めて乳房を大きく切除してしまう手術が行われるケースが多くなっていました。しかし、ここ最近は、乳房をなるべく残す方向で治療計画が立てられるケースが増えてきています。

乳房が温存されるケースが増加するだろうと考えられています

これまでの乳がん手術で乳房が大きく切除されていたのは、再発や転移のリスクを最小限に減らすためでした。目で見えるがん病巣がなかったとしても、細胞レベルでがんが発生しているというケースがよくあります。一昔前までは不治の病とされていたがんも、現在では治せる病気の1つに数えられるようになっています。とはいえ、再発や転移を完全に抑えることは難しいため、がんに苦しめられ続けている患者がたくさんいます。再発や転移のリスクを少しでも低くするために、大きく乳房を切除する手術が推奨されてきました。しかし、近年の研究で、乳房を残した場合と切除した場合とで、乳がんの再発や転移の発生率にほとんど差が生じていないことが明らかにされました。そのため、今後は乳房を温存する手術を受ける人が増えるだろうと予想されています。

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